2021年01月22日
【マナー向上委員会】ご入居者とスタッフの関わり方について、議論を交わしました。
2021年1月12日、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイムを運営する株式会社アズパートナーズ本社(東京都千代田区)より、教育・研修チームのアドバイザーと各ホームにいる委員会メンバー、計17名をZoomでつなぎ「マナー向上委員会」を行いました。
今期のマナー向上委員会の目的は以下の2点です。
⑴ナラティブ・ベースドケアの視点でご入居者の個別性を理解し、尊厳ある生活が送れるように、スタッフのかかわり方を全職種で共通したものにする。
⑵アズハイムのスタッフとして、統一された服装や身だしなみを守る。
※ナラティブ・ベースドケアとは
ナラティブ(narrative)とは、「物語」や「語り」と訳される言葉です。「科学的根拠に基づくケア(エビデンス・ベースドケア)」に対し、「物語と対話に基づくケア」を意味します。その方の人生観やバックグラウンドなど、対話を通じて良い関係性を作り、双方向が納得できるケアを行うことを目的とします。
まずは、前回7月開催時に出された「宿題」の内容共有からです。
「マスクを着用しているとスタッフの表情がみえないですよね。アズパートナーズの接遇標語である“どんな時でも絶対笑顔“を、マスクを着用していても表現できる方法を考えてみましょう!」という宿題でした。
・基本の基本である目線を合わせる
・声のトーンを上げて柔らかいお声掛け
・ノンバーバル・コミュニケーション(非言語コミュニケーション)の活用
・眉毛を動かす
・とにかく笑顔
・マスクに笑顔マークや季節のシールを貼る
⇒スタッフは普段から笑顔を心掛けていますが、マスク着用の時期は特に意識してご入居者に安心して頂けるようにしたいですね。
次は、事例検討です。
感染症防止対策により、多くの高齢者施設ではご家族の面会やボランティアさん等の来設が制限されています。このような状況で、昨年東京都内で起きた虐待事件をあげ、コロナ禍による接遇への影響を検討しました。虐待に至る「背景要因」と、そうなる前に委員会としてどんな取り組みができるのか、5グループに分かれて話し合いました。
・スタッフ・ご入居者共に、環境の変化でストレスがあるのではないか。
・スタッフの不適切ケアを注意せず、その行為が日常化しているのではないか。
・周囲の監視が弱まっているのではないか。
・スタッフのメンタルケアができていないのではないか。
・働きやすい環境づくりができていないのではないか。
等の「背景要因」に関する意見が出ました。
「委員会としてできる取り組み」に関しては、以下のような意見が出ました。
・ストレスを抱えていないか、悩みなどに関するアンケートの実施。
・不適切なケアについて具体的に示すこと。
・研修などを通して知識を持ってもらうこと。
アズハイムではインカムにBONXを使用しており、スタッフ間の連携が図りやすいので、更にコミュニケーションをとっていくことができる、という対策も上がりました。
※BONX(ボンクス)とは
2020年4月より順次導入している、スマホ用インカムシステム。Bluetooth機能によるインカムのため、コードレスで介助中も邪魔にならず、遠隔地操作・内線外線も利用可能。瞬時に情報共有ができます。
研修参加者の声
◼️今回の虐待に関するグループワークを行なったことで、虐待は単一の理由・原因で発生するのではなく、本人や周りのスタッフ・職場の環境などの様々な要因で発生するものであり、その対策にも多くのやり方があると改めて気づくことができました。
◼️コロナ禍で、一層見られていないところでのスタッフの振る舞いには注意が必要になっていると思います。
◼️ご家族の面会制限が長期化しているので、スタッフ同士の連携を強化しようという考えは、虐待防止においてかなり効果的だと思います。スマホ用インカムシステムBONXを利用して頻繁にスタッフ同士声かけを行うなど、互いが気にし合う環境作りも大事だと思いました。
◼️マスクをしていても笑顔が伝わる方法としては、各ホームとも目が笑っていることや声のトーンの工夫など、基本的ですがとても大切なことがあがったと思いました。マスクに可愛い絵を貼るなど、視覚的にもご入居者を笑顔にできる取り組みとして素晴らしいと思いました。
研修担当者の声
「ご入居者が安心して安全に暮らすために」
アズハイムで働くスタッフは、シニアサービス理念に基づき、日頃からご入居者や一緒に働くスタッフに尊厳を持った関わりができているか、謙虚に自分を見つめることが求められています。