2022年4月26日、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイムを運営する株式会社アズパートナーズに入社した新卒スタッフを対象とした研修を行いました。
外部の貸し会議室に集まったメンバーに加えて、配属先事業所よりZoomで参加のメンバーもいました。
今回の研修内容は、【生活援助技術】の中でも、「排泄に関する知識と考え方」「排泄に関する技術」です。
排泄とは、身体の老廃物を外に出すことです。
私たちが飲んだり食べたりした物は、消化・吸収・代謝の過程を経て、必要な栄養素や水分として取り入れられます。そして、全身をめぐった結果、老廃物として排出されます。老廃物は排出しなければ体内に毒として溜まり、健康を阻害します。普段、何気なく行っている排泄は、生命を維持し健康な生活を送るための基本的な条件であり、人間の尊厳に関わる極めてプライベートな部分です。
排泄行為を自分で行う事は自立の条件であり、さらに生きる意欲や生活行動に影響を及ぼすため、社会生活の重要な要素となります。
何が排泄行動を妨げているのかをアセスメントし、過剰な支援にならないように上手くいかないところのみをサポートすることで、本人の自尊心を保ち、その人らしい生活を支えることにつながります。
排泄介助の視点を学びます。
①「自立の観点」
排泄を決められた場所で自分の力で行うことが人間的価値に大きく関わるという社会的意識が強くあります。
②「尊厳の保持」
高齢者が、安全や清潔、介護者の負担を考えて、排泄用具やオムツを受け入れていく過程には、人間としての葛藤があることを理解しなければなりません。
③「個人の(排泄習慣)・(環境)に即した介護をおこなう」
排泄したいと介護職員に頼むこと自体が恥ずかしいと思っている方も多くいます。
④「安全面への注意」
トイレは、目を離した隙に転倒や転落が起こりやすい場所でもあります。
⑤「健康状態の確認」
排泄物の確認は健康状態を把握するために重要です。
研修参加者の声
◼️普段何気なく行っている排泄であるが、動作を分割すると複数の動作があることを改めて知りました。
◼️ご入居者が介助を好んで必要としていることではないことを忘れずに、羞恥心や自尊心に配慮あるケアを行っていきたいです。
◼️尿路感染を防ぐためにも陰部洗浄を怠らずにケアを行いたいです。
◼️オムツの知識としてアウター1枚に対してインナー1枚の使用が基本ということを知ったので実践していきたいです。
研修担当者の声
老廃物を排出できないと身体に不調が生じます。人に見せる、見られるを想定していない行為だと思いますので、歳をとったら排泄ケアは仕方がないと考えるのではなく、自分でできる工夫を考える視点も大切です。そして、万が一介助が必要となった場合に、なるべく羞恥心や自尊心への配慮を忘れずに支援して欲しいです。また、手技から伝わる丁寧さの技術も現場でのOJTを通じて身に付けてもらえるように支援していきます。