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2018年06月22日

#研修

【生活支援技術研修】高齢者疑似体験から学ぶ「コミュニケーションと接遇」

2018年6月20日(水)13:30よりアズパートナーズ本社にて「生活支援技術研修」が行われました。この研修の目的はコミュニケーションと接遇を学びます。実際に体験することにより理屈で分かっていることと相手の立場になって分かる部分を理解し、相手との接し方、関わり方を学ぶ研修です。高齢になるとどのような身体的・社会的変化が起こるだろうか?それら変化はどのような心理的影響をもたらすだろうか?加齢に伴う様々な変化が生じた時、どのような接遇やコミュニケーションを求めるだろうか?体験を通して1つ1つ学びます。

14:00~研修終了の17:45まで「おむつを着用」

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目的は長時間着用するとどのように感じるかを体験するためです。「念のため」「安心だから」とご入居者におむつの着用に関してお声掛けしていないか。ということも振り返ります。研修中に担当者より「おむつ履いているからトイレ休憩はなしで大丈夫ですよね?」という声に対して「え?」という声が上がりました。「今、私に言われて不快に感じた人はその気持ちを忘れずに接するようにしましょう」と言われ、改めて日常の言動を見直す機会となりました。

高齢者体験キットを実際に着用してみます。

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重り付ベストや屈曲が困難になり間接の動きが低減する体験ができるひじ・ひざサポーター・筋力の低下による動作の遅さや平衡感覚の変化が体験できる重りバンドを装着します。

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白濁・視野狭窄などが体験できる視覚障害ゴーグル・難聴の体験ができるイヤーマフを付けた瞬間、周りの声が聞きにくくなったという声が上がりました。

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前傾姿勢で固定することにより、高齢者の目線と制限された動きを体験できる前かがみ姿勢体験ベルトを付け、最後に「疑似体験中」というゼッケンを付け完成です。

実際に外に出てみます。お題の歩行ルートを通り、クイズの答えを見つけます。

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高齢者体験キットを身に付け、杖を持ち、指定の出口を探します。

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ペアで行動します。もう1名は介助者という設定です。

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クイズの答えを探すルートの後半戦疲れがピーク。杖に頼りながら1歩ずつ歩を進めます。

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疲れのピークです。エレベーター待ちでは同じような待ちスタイルになっています。

研修会場に戻り、とろみ・きざみの入った食事を体験します。

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まずは自分で食べてみます。うまく動かすことができず、こぼしてしまう人も。また視界が曇っていて、スプーンにすくったご飯の量が分かりにくいという発見がありました。

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ペアに食事介助をしてもらいます。食事介助は楽に食べることはできますが、介助をしてもらうことによる、早すぎたり、遅すぎたりなど、ペースの大切さが分かりました。

実際に体験することで気づけることはたくさんあります。

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食事介助をする際も、前かがみの状態では目の前の物が分からないので、「これは〇〇ですよ。」とナビゲーションして欲しいこと、また声はゆっくり、はっきりと大きめの声で言って欲しい。食べるペースは「自分のペースで大丈夫です」と尊重して欲しいと思いました。ミキサー食を実際に食べてみて、「美味しいと思えなかった」という感想が多く、日頃の声掛けをそれぞれが振り返っていました。

研修に参加してみて、理解できたこと、気づき、今後活かしていくこと

高齢になると体力が落ちて疲れやすくなるということは頭では分かっていたが、体験してみると想像以上だった。疑似体験を行い、顔を上げることが大変であり、体が思うように動かないと動きたくなくなる。など日常生活の中でキツイと感じる高齢者の心理を理解することができた。声掛け、コミュニケーションの方法、ご入居者の生活リズムを理解し、立ち位置など1つ1つ工夫し、何があってもきちんとした対応ができるように準備を整えたいと思った。また会話での返答が難しい方へは表情からの気づきを得て行動することが必要だと感じたので実行していきたい。

今年度第1回目の生活支援技術研修(技術研修)を実施させていただきました。

実技系の研修は、ラウンド研修を中心とした座学研修で学んだ知識に加え、物事を実際に体感することでより「相手の立場に立った支援」を考えられるスタッフの育成を目的としています。今回の研修にはベテラン層のケアリーダーから今年度の新卒社員まで、様々な層のメンバーが参加し、それぞれに良い気づきを得てくれました。また、休憩時間にお互いのホームでの取組みや悩みを共有したりと、研修以外の部分でも有意義な時間になったようです。

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高齢者に対して、「ちょっとした時に、顔にこそ出さないものの内心は“早くしてくれよ…”と思ってしまったりしていた自分が恥ずかしくなった」、「明日からは昨日までよりも少し優しい自分になれそう」といった会話を聞き、研修の目的が達成できたかな、と振り返っています。私の、研修担当者としての思いとして、これから何とか「認知症」や「失語症」の感覚を体感できるような研修も実施したいと考えています。感情はあるのにそれを上手く言葉にできないもどかしさ。それは、普通に言葉を話せる私たちにはなかなか理解できない感覚です。「分かってしまう」以上、疑似体験することも難しいものです。が、何とかそれを味わってもらえるような研修を提供できたらと思っています。
参加者の、「参加して良かった」「色々な事に気づけた」の声が、私たちケアアドバイザーのパワーの源になっています。

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